静岡県と浜松市の補助金を受ける耐震補強リフォーム

2011-02-4-1こちらのお客様は、昭和54年に大得工務店で新築をさせていただいたお客様です。
お住まいは浜松市西区になります。

今回、法改正の度に厳しくなる耐震基準に合わせ、予想される地震に耐えられる家にリフォームする「耐震補強リフォーム」をご依頼いただきました。

耐震補強工事は県と浜松市が補助金を出して推し進めていて、今回の岩崎様も補助金を使って耐震リフォームをして頂きました。
昭和56年よりも前に建てられた家にお住まいの方は是非ご覧下さい!


基礎のひび割れの補修工事
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基礎の写真です。基礎が収縮して基礎の表面にひび割れが発生しています。
表面がひび割れているとなぜ良くないのか?・・・と言うと

住宅の基礎はほとんどの場合、鉄筋を組んでからコンクリートを流して作ります。鉄筋は空気に触れるとサビてしまうため、コンクリートがサビから鉄筋を守っているんですね。

つまり、コンクリートにひび割れがあると守られているべき鉄筋が空気に触れてサビてしまう。基礎の中の鉄筋がサビると強度が落ちる、膨らんで基礎を壊してしまう。と言った困った事になるんです。

ですから基礎のひび割れは補修しておく必要があります。

岩崎様基礎 (9)

ひび割れを埋めるための樹脂を入れていくのですが、ひびの中に液体の薬剤を注射器で入れていきます。

ただ、そのまま入れてしまうと他のひび割れ部分から液体が漏れてしまうのでこのように注射する以外の場所を一度埋めてしまいます。

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それから専用の注射器で液体の樹脂「エポキシ樹脂」を注入していきます。

樹脂は大体1日で乾きますので、乾いたら注射器を外して表面をグラインダーという機械で滑らかに仕上げて補修完了です。

壁の耐震補強リフォーム

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2階建ての建物になりますが、家全体のバランスを見てバランス良く強度を持つように1階の部屋に耐力壁などを計画します。

2階よりも1階だけを補強するのは、地震が起こった時に地面の揺れをまず受けるのは1階だからです。言い換えると、2階の地震の揺れを抑えるために1階部分の壁などを補強する事が役に立つのです。

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まず、古い壁を取って、新しい構造用壁を張るための準備をします。

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それから計算された強度を持つ耐力壁を張っていきます。
これはダイケンの「かべ大将」という商品です。ビニールクロスの下地を兼ねていますので、仕上はこの上からクロスを張ります。

耐震補強工事の進め方

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耐震補強の際は壁を壊して中の構造体に補強をしていくのですが、部屋の中から見える場所を壊していくと解体する場所が増えてしまいます。そこで、部屋の中ではなく押入の中などの収納部分を中心に解体と補強をします。

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押入の中の壁を取りました。元々の筋交と銀色の断熱材が見えます。そこに構造用合板を張って耐震補強工事です。押入などの収納部分は

  • 押入1ヶ所に付き横の壁、奥の壁と3面の補強ができる

  • 部屋の仕上材(塗り壁やクロスなど)を壊さないので現状の復旧をしやすい

といったメリットがあるため収納部分を中心に補強工事をする事が多いです。

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基礎のひび割れが室内側にも確認されたため、進行を食い止める補強をします。画像はアラミド繊維(パラグライダーなどに使われる、非常に引っ張りなどに強い素材)を専用の特殊糊で基礎に接着した状態です。

基礎も補強します

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元々の基礎のひび割れをアラミド繊維で処置した後で、補強のため新しい基礎を打ちます。まず、鉄筋を組んでからコンクリートを流し込みます。

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新しい基礎ができました。

これで家を支える基礎も強くて安心できるものになりました

家は基礎が非常に大事ですから、このように基礎の補修も大事な工事項目の一つです。

工事を終えて

岩崎施主写真090918 011今回、工事をご依頼いただいた入野町の岩崎さんです。

元々、耐震補強工事の必要性についてはとても強く感じていらっしゃいました。

「命が惜しいなら工事はしにゃいかん」

岩崎さんとお話いていた際に出た、この言葉がとても強く印象に残っています。

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耐震補強工事完了後、県の補助金を受ける事ができました。

浜松市の場合は、補強工事の費用として30万円、プラス条件を満たした場合には追加で20万円の補助があります。

岩崎さんの場合は条件を満たす事ができたので合計50万円の補助金が出ました。写真は耐震補強認定済みのシールです。

岩崎さんありがとうございました!

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