浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 取り合いと断熱工事
こちらのお客様は、亡くなったおじい様の代から30年来のお付き合いがあるお客様になります。お住まいは浜松市南区です。
今回は、母屋の築50年ほどになる部分を新しく増改築するご相談を頂き計画をさせて頂きました。
今回の計画は24年前の増改築部分を残し、50年前の左半分を解体して新しく建築します。今回は7、既存部分との取り合い工事と断熱工事です。
どちらも非常に手間のかかる作業工程ですが、完成すると見えなくなる大事な部分です。細かくご紹介していきますのでじっくりご覧下さいね
家のつなぎ目である取り合い部分の工事をします
増改築工事で一番大変なところである、古い部分と新しい部分のつなぎ目部分の工事です。1つの家として成り立たせるためにお互いの構造部分をしっかりと繋がなければいけません。
ところが、古い建物部分はすでに出来上がっているのでその高さや位置に合わせて新しい部分を狂いなく納めていく作業が必要になります。何もない所に建てる作業に比べて、この取り合いの部分と言うのは何倍も手間がかかります。
既存の建物の一部に新しい建物部分が乗ります。まずは、その部分の瓦や木材を取外し仕事ができる状態にします。
順番に部材を組んでいきます。もちろん構造体ですから、構造用の金物の設置も忘れません。古い部分と新しい部分も金物でしっかりつなげます。
力がどのようにかかるか、どの部分に力を逃がすかなどをしっかり設計して部材を用意して、現場で慎重に組み立てます。
取り合い部分が完成しました。後は他の部分と同じように断熱材や外壁の仕上げをしていきます。・・・と、写真だと一瞬でご紹介が終わってしまいますが、実際には何日もかけてこの作業をしています。
しっかりした計算とミスのない加工が必要とされる、職人泣かせの作業です
外断熱工法エアサイクルの壁断熱材を施工します
骨組みが出来上がったらいよいよ断熱材を張ります。外断熱とか外張り断熱と言うだけあって外側から張ります。
外側にキレイにカットした断熱材を張っていきます。それから隙間をすべて埋めるように粘着性・耐久性に優れた「アクリル防水テープ」を貼っていきます。
断熱材の外側がなぜシルバーなのかと言うと・・・
アルミ箔が張られているからです。
アルミを張ると熱を非常に反射しやすくなり、輻射熱(ふくしゃねつ)とよばれる遠赤外線の熱線により直接伝わる熱を防ぎます。太陽の光の熱と同じ。つまり、夏場の太陽の暑さを防ぐバリアーになるんです!!
このアルミの層で太陽熱をほとんど反射し、断熱層で中の温度を均一に守るような仕組みになっているんですね! 断熱材とアルミでお互いの良い所を引き立てる組み合わせになっていて、非常によく考えられた断熱材ですね
輻射熱をカットする決め手は反射率です
断熱材の外側は「通気胴縁」と言って、ミゾを彫り込んだ特殊な木材を張っていきます。胴縁は薄い棒状の部材で、断熱材の固定と共に外壁の下地とするために必要な部材です。写真のように横にして断熱材の外側に張っています。
しかし、ただの胴縁を横にして張っただけでは断熱材の外側の通気層が無くなってしまい、空気が流れません。空気が流れないと空気の流れが極端に悪くなり
- 熱がこもってしまう
- 湿気が溜まり、見えない部分の構造材・下地材の傷みが早くなってしまう
と言った問題が出ます。
そのため、手間をかけてミゾを彫り込んだ胴縁を張っているんです
外断熱工法はが年数が経つと外壁が垂れてくる?
「外断熱工法は外壁が垂れるって他社の営業が言ってたんだけど・・・」
というお話をたまに聞きます。
確かに 断熱材の厚み(画像の水色の部分)がある分は、構造材と外壁の間にスペースができるわけですから 内断熱工法に比べて外断熱工法は外壁が垂れやすい工法と言えます。
ただ、そう言った事は当然ながら予測できるため、十分すぎる耐久性と強度を持った方法で施工すれば心配はありません。
そこで、大得工務店の外断熱工法エアサイクルでは、通気胴縁を留めるビスに
●発泡プラスチック外断熱協会、指定・推奨品
●ニチハ ●クボタ松下電工外装 ●INAX、指定・推奨品
である、外断熱工法専用のビスを使っています。これはビス1本で80キロの重みがかかっても曲がらないほど強度のある特殊なビスです。
なんと・・・・私が乗っても(ギリギリですが・・・)曲がりません!!
そして、長期にかかる負担を計算したうえで、これを決められた通りの間隔に留め付けて行きます。ですから外断熱工法でも外壁が垂れる心配が無いんです
これは基礎の上の断熱材の外側の通気層の様子です。回りの部分との兼ね合いがあるため、壁部分とは少し違いますが、しっかり通気層を確保しています
角の部分はこんな風になっています。角用の専用断熱材があり、柱の角にピッタリ納まるようになっています。
当然通気が取れるように断熱材に加工もされていますから、角の部分で空気が止まってしまう事はありません。
エアサイクル工法では家中をムラなく断熱できる仕組みがしっかりと出来ています。細かな点まで考えられているのは外断熱の老舗の安心感ですよね
室内側から外断熱の断熱材を見るとこんなふうになっています
バルコニーの下です。断熱性の高いスタイロフォームを入れました。
壁の断熱材との間に熱の逃げ道を作らないように、継ぎ目には発泡ウレタンをキレイに充填します。丁寧に施工するのがポイントです
断熱材と構造体の間に隙間があるのが分かりますか?
これは空気の通り道です。エアサイクル工法の特徴の一つである
「自然の空気の流れを生かす」ための工夫です。こんな小さなすきまでも風の流れを感じる事が出来るくらい空気が動くんですよ
うちわであおいだ位の風が、壁の中・家中に流れるならすごく湿気が溜まりにくい仕組みだと思いませんか?しかも機械の力は使わずに・・・です
中央付近の穴に白い泡の様な物が入っています。この白い泡は、発泡ウレタンと呼ばれる吹き付けるタイプの断熱材です。なぜ泡を吹きつけているかと言うと、この穴の中には木材同士をつないでいる金属製のボルトが入っているからです。
金属は熱を他に伝えやすいため、冬の寒さ・夏の暑さなどの外の熱を家の中に入れてしまう道である「熱橋(ねっきょう)」になってしまうんですね
熱橋が多いとせっかくいい断熱材を使っても熱のロスが多くなり、光熱費もかさんでしまいます。でも、こういった部分を一つ一つ処理してあげれば家全体が均一に断熱できるエコな家になります
内側のひし形にカットされた部分は「ダイヤカット」と呼ばれるエアサイクルの壁断熱材の特徴です。このダイヤカットがキレイにつながるように壁を張っていかなくてはいけません。
壁の断熱材を張って通気胴縁の取り付けか完成したら一段落です。
次は、8、外装工事と外回りの工事の様子をご紹介します。
浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 鈴木様の施工事例はこちらです
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 1、解体前
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 2、解体
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 3、地鎮祭~地盤補強
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 4、基礎工事~足場
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 5、上棟
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 6、屋根・金物工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 7、取り合いと断熱工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 8、外装と外回りの工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 9、木工事と内装工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 10、内装仕上げと設備工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 11、既設部分の耐震補強工事
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 12、LDKとホール完成
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 13、トイレ完成
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 14、洗面とユニットバス完成
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 15、2階と小屋裏収納完成
- 浜松市南区で外断熱工法の大規模増改築 ー 16、工事完了後のお客様の声
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