浜松市南区で補助金をもらう築40年目の耐震補強工事4
こちらのお客様は40年ほど前に大得工務店で新築工事をさせていただいたお客様になります。今回、最近続く地震に対する備えとして、住まいの安全を確保するための耐震補強工事を決断されました。
静岡県は、東海・東南海地震が30年以内に87%以上の確率でくると予測される、国内でも特に備えが必要なエリアです。そのため、静岡県や浜松市では既存住宅の耐震補強工事に補助金を出すなど、地震対策に力を入れています。
今回の事例でも浜松市と静岡県の補助金を受けて耐震補強工事をしていますから、耐震補強工事を検討されている方は必見ですよ 最終回の今回は、北側洋室の工事の様子をご紹介します。
静岡県や浜松市の補助金を受けるためには、浜松市の木造住宅耐震補強助成事業者である必要があります。大得工務店は浜松市の木造住宅耐震補強助成事業者として浜松市から認可を受けています。
最初に家全体の耐震補強工事の計画をします
今回、浜松市と静岡県の補助金を受ける耐震補強工事の現場です。
工事をする住宅はこのような間取りの築40年ほどのお住まいです。耐震補強工事は、家全体の強さを高めるために強さに偏りが無いように事前にしっかりとした計算をします。お客様が住みながらの工事となったため、部屋ごとに移動しながら工事を進めていきます。今回は北側の洋室耐震補強工事をご紹介します。
なるべく既存の部分の解体などを少なくした補強工事とするため、無駄なく補強ができるように家全体でのバランスを見て補強計画を建てました。
また、部屋の中の壁で耐震補強計画をすると仕上げの復旧工事に費用がかかってしまうため、今回の洋室の工事は押入の中で耐震補強工事をする事にしました。
最初は既存の押入の仕上げの解体から開始します
耐震補強をするために、押入の内側の壁を解体して補強工事ができるようにします。耐震補強をする部屋はどこも同じ工程で進めています。
解体完了後は押入の耐震補強工事をします
一番初めに、筋交いを入れます。筋交いは木造の在来工法の基本的な構造体になります。横からの力に耐えるとても大事な構造体なんですよ 家の柱と土台にしっかりと固定して、金物でガッチリと固定します。
柱と梁の継ぎ手部分には「柱頭金物」とよばれる、お互いをしっかりつなぎ止める金物を設置します。金物を留めるビスは専用の物を使うんですよ
筋交いを入れた後は、構造用合板を張っていきます。筋交いと構造用合板はそれぞれ強さの基準となる設計上の数値が決められています。
家全体の設計上の数値と全体の強さのバランスが一定のライン以上になるようにあらかじめ設計するんですね 工事は計画した設計書の通りに進めます。
構造用合板には決められた種類の釘を決められた間隔以下になるように打っていかなければなりません。今回は150mm以下の間隔で打っています。
耐震補強工事が終わった後は床や壁の仕上げ工事をします
仕上げ工事開始です。まず、床を張るために下地となる「根太」を入れます。根太の上には広縁の耐震補強工事などでも使った杉の無垢板を張りました。
床の後は壁や天井の仕上げ作業です。中の壁は化粧ベニヤを張って、工事前と同じ様に棚板を取り付けました。これで使い勝手をそのままに家の強度を高める事が出来ました。
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なお、耐震補強工事で補助金を受ける際の注意点が一つあります。工事の際は工事着手前に浜松市に耐震補強工事の計画書を提出し、工事の許可が下りてから工事するという順番通りにしなければいけません。
そのため、申請を出してから工事にかかるまでも時間がかかりますし、工事が完了して補助金を受け取るまでにも更に時間がかかります。ですから、補助金を受ける場合の耐震補強工事は時間的な余裕を持って計画した方がいいです。[/important]
これで、全4回にわたってご紹介してきた耐震補強工事も無事に完了しました鈴木様ありがとうございました!
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