保険だけで修復できた、浜松市南区の台風15号の被害
こちらのお客様は、昭和46年・・・今から41年前に大得工務店で新築工事をさせていただいてからずっとお付き合いいただいている、浜松市南区にお住まいのお客様です。
今回は、平成23年9月の台風15号の被害で外装に大きな被害が発生してしまったため、保険申請のお手伝いと屋根の修理をして欲しいとご依頼を頂きました。
超大型台風の上陸地点付近だった浜松市の中でも、特に被害の大きかった南区の海岸付近のエリアです。家の立地によっては平屋の家でも大きな被害が出た台風15号の規模の大きさが、今回の事例でよくわかりますよ
こちらの星野様から最初にご連絡いただいたのは、台風が通過した9月21日の夕方でした。台風通過後はたくさんのお客様からご連絡を頂いたため、人員的にパンク状態でスムーズにお客様への訪問ができず、大変歯がゆい思いをしました
台風通過直後の様子です
棟瓦と呼ばれる、屋根の一番高いところにある瓦が大きな被害を受けました。強風で瓦が吹き飛んでしまい、瓦の下に入っている土がむき出しになっています。このまま雨が降ると家の中が水浸しになってしまいます。
平瓦という普通の瓦も、多数の浮きとズレが発生しました。平瓦は降ってきた雨を下に流す大事な役割を持っています。
瓦が吹き飛んだ影響で、家の北側にある板金屋根が大きく凹んでしまいました。板金屋根部分の下地も外に飛び出てしまっていますし、付近の瓦もめくれています。こちらも雨抑えが必要です。
一時的な雨押さえをします
ブルーシートや防水テープなどで、一時的な養生をします。瓦職人が作業に入れるまで、平均1~2ヶ月の待ち時間をいただいておりましたので、それまでの養生になります。
屋根修復工事を開始します
先に板金屋根の修復工事を開始します。
まず、痛んでしまった古い板金屋根と防水下地を取り外します。そうすると屋根の木下地である「野地板」が見えてきました。野地板の下は部屋の天井になりますから、雨が降らないうちに防水下地まで作業を進めていきます。
部分的に板金屋根を張り替えるための新しい防水下地を張りました。もともと施工してあった防水下地よりも強度・防水性能共に高くなっています。屋根を抑える骨となる、木の桟も新しくしました。
屋根の板金仕上げ工事が終わりました。今回は台風で被害のあった部分の部分補修になりますので、被害のあった隅から3つ分だけを新しい板金屋根を葺き直しました。素材は耐久性の高いガルバリウム鋼板で、色味は既存部分の屋根の色に最も近い青にしています。瓦屋根も青ですので違和感無いですね
こちらの屋根修復工事にかかる費用は災害保険から全額降りました。
屋根瓦の修復工事もしていきます
一番被害の大きかった屋根瓦の部分も修復工事が完了しました。瓦も同じ物があるため、どこを葺き替えたのかわからないくらいにキレイになりましたね。
こちらの星野様のお住まいで使わせていただいていたのは定番商品の「和瓦」ですが、入れ替わりが激しい建材商品が多い中、40年経っても同じ商品で修理ができるのはスゴイですよね。やはり、長く大切に住もうと思うと、長く使える交換のできる建材で建てるのが一番いいなと思います。
面戸漆喰の塗り替え工事をします
面戸漆喰の工事前の様子です。取れているところもあるのはもちろんですが、年数が経過したことで全体的にグレーっぽくなっています。
面戸漆喰の工事後の様子です。工事前と比べて遠目にも白がハッキリとして見えるのがわかりますか?この白さが家の印象にも少なからず影響を与えます。
もう少し近づいて見てみます
左が工事前の様子、右が工事後の様子です。
工事後は瓦の青と漆喰の白の色味バランスが良い感じです。この面戸漆喰工事も星野様が加入されていた災害保険から出してもらうことができたんですよ
工事部分のアップです。真っ白な漆喰がキレイですね
被害の復旧作業は平常時よりも大分お待たせしてしまいましたが、雨漏りなどの2次被害が発生する前に、無事復旧工事を完了することが出来ました。災害保険も併用することで、自己負担無しで修理して頂けましたので御施主様の星野様もとても喜んで下さいました。
星野様、ありがとうございました!
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