浜松市南区で保険を利用した台風被害の雨漏り修理-後半
こちらのお客様は平成23年9月の台風15号の被害で雨漏りが発生してしまったため、保険申請のお手伝いと修理をして欲しいと保険会社の方からご紹介を頂いたお客様です。
超大型台風の上陸地点付近だった浜松市の中でも、特に被害の大きかった南区の海岸付近のエリアです。
今回は被害への応急処置と保険申請のお手伝いの流れ、更に以前からあった雨漏りの原因特定とその修理・・・と雨漏り修理のフルコースで工事をさせて頂きました。前半・後半の2回に分けてご紹介していきます。雨が降るたびに雨漏りに悩まれている方は必見ですよ
前半の雨漏り被害の様子を考慮して災害保険の申請をお手伝いさせて頂きました。その後1ヶ月ほどで見積り内容の9割程度が被災内容として認められて保険金として降りています。
ただ、5年程度先に内装・外装含めて大掛かりなリフォームをされたいという目標があったため、今回は予算を温存して雨漏りを抑えるために必要な工事を最低限の範囲で行う計画とさせて頂きました。
まずは瓦屋根を修復します
雨漏りの一番の原因となった屋根瓦は元通り修復します。2階の屋根瓦も棟の部分がひどく損傷していましたが、元通りになりました。また、2階の瓦が落ちたことで割れてしまった1階の瓦も部分的な吹き替えにて修復完了しました。
新しい瓦は少し色が濃いですが、遠目にはあまりわからない程度だと思います。
長い間雨漏りの原因となっていた笠木の補修をします
次は、店舗看板上の立ち上がり部分の「笠木」からの雨漏り修理です。ここは施工があまり良くなかったこともあって、雨がかなり入り込んでいると予想していた部分でした。
ステンレス製の笠木を取り外したところです。継手付近の木がボロボロになっているのがわかりますか? 長い時間を掛けて、雨が降るたびに水が入り込んだ結果、木を腐らせていました
また、継手付近が特にひどいですからここからの雨漏りであると確認できます。
そこで、継手の重ねしろが足りない部分に「捨て板金」といってもう一枚同じステンレスの板金板を重ねて入れました。こうすることでそれぞれの重ねしろが大きく取れるので、雨水の侵入するリスクが格段に減ります。
ちょっと見た目が悪くなってしまうのがネックですが、雨仕舞はグッと良くなりました。
下地の関係で釘を上から打たなければいけなかったのですが、他の釘部分とあわせて上ステンレス笠木を取り付けるために笠木の上から打っていた釘の穴もコーキングでカバーしました。本当は笠木の交換がベストですが、数年後の大改装に備えてもう少しこの笠木に頑張ってもらいます。
続いて板金屋根の浮き抑え工事です
この板金屋根は「桟葺き(さんぶき)」と言う、割りと一般的に採用されている板金屋根の工法です。風が入り込んだことで、ブカブカ浮いてしまっていた部分を抑える作業をします。
骨となっている桟が。下地である合板から風で浮き上がっていたのが原因でした。そのため、桟木をカバーしている板金を一旦取り外してから長いビスで下地に留め直します。幸い、桟木の腐り等は殆ど無かったためこの作業で板金屋根の浮きは納まりました。
ただ、軒先の桟木が少し腐りかけています。軒先は、雨の勾配上水が残りやすいため、腐りやすい部分です。特に、屋根の勾配がゆるやかな場合に起こりやすいですが、桟葺きの弱点の一つとも言える部分だとおもいます。
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もちろん、勾配をしっかりと取って施工していれば桟葺き自体に問題ありません。ただ、あまりにも緩い勾配の屋根は、20年とか経った時に下地の痛みや雨漏りの心配が出てくると思います。
最近新築でもゆるい屋根勾配にしている家をよく見かけますが、見た目だけにこだわっていては長持ちする家もできません。家を計画する場合はこういった部分にも気をつけて考えるほうがいいです。
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最後に玄関上の笠木の雨漏りを修復します
笠木を取ってみました。店舗上の部分ほどではありませんが、下地の木にかなりの雨漏りがあって木が傷みかけていました。なぜか、サイディングが裏表逆に施工されており、内側の外壁も手で崩れてしまうほどボロボロになっていました。
まず、新しい笠木を取り付けるために必要な箇所の下地の木を交換します。その後、防水の両面テープを敷きこんでから防水紙を張ります。
防水紙の上から、ガルバリウム鋼板製の笠木と内側の壁を制作して取り付けます。もちろん釘は横から留めます。この納まりなら水切れも良いし、耐久性の高いので長く安心して使っていただけますね
あと、金属製の箱樋が中から腐ってボロボロになっていました。サビが全体に広がっている状態で塗装をしても意味が無い状態でしたので、新しい箱樋に交換しました。この後、樋と一緒に白く塗装します。
木製窓の窓枠と木製ベンチの塗装をします
塗装が劣化してきた店舗部分の木部を塗装します。こちらの木製窓は雰囲気はかなりいいのですが、木とペンキの相性があまり良くないので数年経つとこのようにペンキが剥がれてしまいます。
お店の顔部分でもあるので、今回は木製窓の木部にペンキの塗り直し作業をさせていただくことになりました。浮いている古いペンキを綺麗に落としてから新しい塗装を重ねます。
工事が全て完了した後は、オーナーの松下様と一緒にお店の前で記念撮影です。数年先には、傷んでいる外壁を含めて内装・外装の大規模なリフォームも頼みたいとお話下さいました。
松下様、ありがとうございました!
ヘアーデザイン・リプル、松下様の同時施工事例はこちらです
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